ポリンキーッズ

説明はありませぬ

人を楽しませる絵が描けるように

何をやっても長続きしない性格だったんだけど、ようやくこの歳になってそのコツみたいなのが分かってきた。
というよりも、本で読んだり調べたりしただけなんだけども、どうやらものぐさで怠け者だから長続きしないってものでもないらしい。

同じことを続けるっていうことができる人を尊敬するよ。

 

本能的に同じことを延々と繰り返していると、自分としては合わないってのが分かるんだろうか。

 

親に行かされていたプールや体操教室みたいなおけいこ事はそれなりに続いたんだけど、自分で興味を持って習慣化までいったのはほとんどない。
そもそも興味のないことだったり、興味があってもそれは一過性で終わってしまったり。


言うまでもなく、好きなことは言われないでも勝手にやるし、継続してどんどん上達していく。
これが仕事になればいうことなしだけど、そんな世の中うまくかみ合ってないもんね。

 

習得すればきっと役に立つ技能としては英会話とか、英語の文章が高いレベルで理解できる、プログラミングってのがある。
でもそれらは興味はあっても、好き好んでやるかっていうとちょっと難しい。
やったとしても、一日急に6時間くらいやって、その次の日から何かと理由をつけてやらなくなる。
数えきれないくらいそういうことを経験したから、自分は根性がないと認識するようになったのか。

 

まとめて一日に長時間練習するよりも、短時間でいいから、それを習慣化した方が良いと聞いた。
一日で何時間もやるより、一日数十分とかにして、それを毎日する方が効果が高い。
暗記だって、一日集中してやるよりもある程度の期間を設けてちょっとずつやる方が覚えやすい。
と、ここまでは頭で分かるのだが、それが実行できないのが人間の嫌なところ。

 

急に習慣化させようとか、無理な刺激が加わると、脳はこれを排除しようとするので、まずはどうやってソフトに習慣化するか。
すごく単純な発想だが、習慣化する内容のハードルをとにかく下げるのがいいみたい。
たとえば、自分は絵を描くのは嫌いだが、上達したいとする。
上手くなるには枚数をこなしつつも、簡単なトレースだけでなく、模写などもやる必要があるし、ラフから線画を起こして着彩までやる。
もちろんパースも勉強して、背景や小物まで描けるようにならないといけないから、静物デッサンも無視できない。


ここまで書いてきて、こんなの無理だろとしか思えない。
まるで絵に興味がない人ならここで諦めるが、ちょっとでも興味がある、
上手い絵を描いてチヤホヤされたいなどという自分のような人間はあきらめない。

よくあるのが、一度に全部やってやろうとして初日に無理するが、当然次の日から続くはずがない。
昨日あれだけやったのだから今日はサボってもいいだろうという気持ちがあるので、ついつい甘えてしまう。

 

そんなこんなで中学生くらいの時は散発的にやったりやらなかったりの連続でまるで上達しなかった。

さすがに大学生くらいにもなると、自分の欠点をどうにかしようと本気で悩むようになり、努力を始めた。

 

習慣化するのが良いのは知っていたので、まずは紙とペンを買ってきて、一日最低一枚は模写でもトレスでも落書きでもやっていた。
だが一週間あたりでこの一枚というハードルすら辛くなってきたのでやめようかと考えた。
ここで踏みとどまれるかが、習慣化の成功か失敗かの分かれ道。
飛べないくらいのハードルに思えたら、迷わずそれを下げてやればいい。

 

とにかく飛び続けていれば体力でもなんでも、何かしら身に着くわけだし。
具体的には一枚の紙の両面を使って練習していたが、これを反面にしただけだ。
これでもつらいと思ったら、今度は紙とペンを出して向かい合うだけで終わり。
どうしても眠くてできないときはこれで済ませていたことが何度かある。

 

大抵ダレてくるのが3日、3週間、3か月、3年とか聞いたことがあるのではないだろうか。
確かに振り返ってみるとそれくらいのタイミングで続ける意味などを考え始め、あの手この手でやめようとする。
その時に役に立ったのが記録帳だった。

 

余っていた適当なノートに日付とやった枚数を記録していくだけのもの。
これが数か月も続いてくると、ぎっしりと並んだ練習記録が貴重なものに思えてくる。
つまりは結果の視覚化というやつだ。

 

この記録帳で気を付けなければならないのは、あまり細かい内容は記述しないこと。
せいぜい日付と枚数だけとか、極力シンプルにしておかないと、この記録自体が負担になってくる。
やらなかった日でも、0枚と書いておくと少しはやる気につながるかもしれない。

プロを目指している人からすれば、こういうやり方は、やった気になって上達しないからダメだと思うだろう。
確かにその通りで、あまり急激に進歩した感じはしない。
自分の場合は、最初からプロとか同人でお金儲けなんてことは実力的に無理だったので、これが良い意味で諦めにつながった。
絵を上達させたいという気持ちだけが残ったので、何かやっていないと気分が晴れないのだ。

 

休みの日は一日中ネットやゲームだけをして過ごす日が多く、どうせ貴重な時間があるのなら自分を高めることに使いたい。
いつかは一人でもいいから、誰かを楽しませられるような絵が描けるようになりたいなぁ。